痛風の原因のひとつに遺伝があげられる
痛風の原因の一つとして、遺伝が関係していることはあるようです。ただし、多くの場合は、遺伝だけで痛風になるかどうかは決まらないと考えられてきました。遺伝による痛風の原因として、尿酸トランスポーターというたんぱく質があげられます。尿酸トランスポーターは尿酸を排出する腎臓の機能に働きかけるため、遺伝によっては生まれつき排泄機能が弱い場合があるのです。確かに痛風の原因に関係しますが、比較的影響が弱いと考えられています。
若い世代でも遺伝的な要因で痛風になる
近年、若い世代での痛風が増えてきています。その原因は遺伝だけには限りませんが、若くして痛風を起こす要因として、遺伝子の変異に注目が集まっています。研究によって、「ABCG2」という遺伝子変異が、痛風の平均発症年齢を最大で6.5歳ほど下げていることがわかりました。20代以下の痛風の発症リスクを最大で22.2倍も高めており、遺伝的な要因は見過ごせないものとなっています。近親者に痛風患者がいる際は、特に注意が必要です。
痛風にかかわる遺伝子は5つ
ある遺伝子の研究によって、痛風に関わる5つの遺伝子が発見されました。それによると、5か所の遺伝子領域が痛風に強く関連していることがわかっています。そのうちABCG2は腎負荷型、そしてSLC2A9は腎排泄低下型と、病型との関連性指摘されています。痛風と遺伝には関連性があると考えられていますが、全容は解明されていません。今回の結果によって、遺伝リスクの判定や病型による薬の選択の指針などに役立てられる可能性が期待されています。
ABCG2は尿酸値に影響を与える
「尿酸排出トランスポーター ABCG2/BCRPと痛風発症リスク」の研究では、「ABCG2遺伝子」という物質の機能低下が日本人の痛風症例の約8割に見られました。つまりABCG2遺伝子が痛風リスクに大きく関わっていると考えられるのです。
ABCG2の機能が正常な人に比べて、機能低下が見られた人は痛風のリスクが3倍以上に高まっています。このことは、ABCG2の機能が生理的に尿酸の体外排泄に関与していることを示していると考えられています。※1尿酸排出の機能低下は血清尿酸値と痛風発症リスクを上昇させるため、遺伝子ABCG2が痛風の主要な病因遺伝子であると言えそうです。
遺伝子検査によって痛風の早期予防が期待できる
遺伝子と痛風の関係が明らかになってきたことで、痛風・高尿酸血症の発症リスクを調べるため、遺伝子検査を提供する企業も増えてます。痛風の遺伝子検査によって、痛風リスクの早期発見が期待できます。痛風は遺伝によって影響を受けることもありますが、ABCG2の機能低下のある人には集中的に指導し、リスクの低い人に対しては緩やかな指導が可能になります。柔軟性のあるオーダーメイドな治療も可能となるでしょう。
痛風の遺伝リスクは早期検査で予防へ
痛風は、遺伝と生活習慣の2つの要因によって引き起こされるものです。遺伝の影響によって発症リスクが高く、若くして痛風になる人もいます。しかし近年の研究や検査によって遺伝の有無の早期発見も可能となり、予防に活かすことが期待されています。
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