散歩が尿酸値を下げるためにいい理由
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無酸素運動はむしろNG!
尿酸値を下げるには運動も重要、というのは皆さん意識していることだと思います。しかし、意外にも筋トレやランニング、ベンチプレスといった激しい運動は逆効果になることをご存知でしょうか?これらの運動はいわゆる無酸素運動ですが、無酸素運動は新陳代謝が活発になり、そのことで尿酸値の急上昇につながると言われているのです。
そのため、尿酸値を下げるのにおすすめなのは、軽めな有酸素運動。代表的なものとしてウォーキングや水泳などが挙げられますが、散歩も同じく有酸素運動です。
尿酸値が気になる人にとって、散歩はとても有効な体の動かし方なのです!
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気分のリフレッシュでストレスも解消
散歩をすると、気分が自然とリフレッシュしますよね。
仕事の積み重なるタスクに頭がごっちゃになりそうなとき、面倒な人間関係に心が疲れたとき、考えても考えても答えが出ない問題にぶち当たったときなど…少し外に出て散歩するだけでも、頭と心がスッキリしたりします。皆さんも経験があるのではないでしょうか?
頭と心がスッキリするということは、つまりストレスが軽減されているということ。これは、尿酸値を上げないためにとても重要なポイントです。ストレスが溜まることも尿酸値上昇の要因になるからです。
また、さまざまな精神疾患に影響を及ぼすと言われているBDNFという脳由来神経栄養因子(たんぱく質の一種)は、心の安定を促すセロトニンの増加にも重要な役割を担うと言われています。運動をすることでBDNFが増える研究結果もわかっているため、日常的な散歩習慣が、ストレスの蓄積を防いでくれるという結論に至ると考えられます。
もちろん、これをすれば必ずしも尿酸値が下がる!わけではありません。あくまでも手段のひとつとして楽しみながら試しましょう。
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散歩は時間が早く感じられる…?
なんと、散歩とウォーキングでは、時間の進み方が違って感じられるという話があります。
時計を見ずに30分経ったと思ったら歩くのをやめてもらう、という実験を行なったところ、ウォーキングの場合は30分経たないうちに歩くのをやめてしまったのに対し、散歩の場合はしっかり30分歩き続けた…という結果があるそうです。
これには、どうやら体の代謝が関係しているそう。人はそれぞれに時間の感覚というものを持っていて、代謝が上がるほど、その時間感覚が速くなるのだとか。つまりウォーキングでは代謝が高くなるため時間感覚が速くなり(実際の時計よりも時間が速く進み)、散歩ではそれほど代謝が上がらないため時間感覚が遅くなる(実際の時計よりも時間が遅く進む)というわけです。
おもしろいですね。これが本当なら、散歩の方が長時間続けやすく、体を動かす時間も長くなる、ということになります。
もちろん個人差はあると思いますが、ウォーキングより散歩の方が周りの景色をゆっくり見たり、草木を楽しんだり…ラクな気分で歩けるのは確かですよね。そういった点でも運動が苦手な人にはおすすめできると思います。
どうせ歩くならハイキングもおすすめ
尿酸値を下げるためにおすすめの有酸素運動、散歩についてそのメリットをくわしく紹介してきましたが、どうせ歩くなら、家の近所からちょっと足を伸ばしてハイキングに出掛けてみるのもおすすめですよ。
以下に、都内からも気軽に行けるおすすめのハイキングスポットをまとめてみました。1人でも楽しめる場所を選んでみたので、機会があればぜひ行ってみてくださいね。
- 等々力渓谷…23区内で唯一の渓谷。自由が丘や二子玉川にほど近い場所に位置します。都会とは思えない豊かな自然と静かな空気が流れていますよ。
- 秩父郡長瀞町…関東屈指の景勝地。荒川の流れを四季折々の風景とともに堪能できます。天然記念物の「岩畳」もぜひチェック!
- 高尾山…東京とは思えない美しい風景と自然が広がる高尾山。シーズンになるとたくさんの人で賑わう定番のスポットですね!
気長に楽しんで
有酸素運動は、メタボによって引き起こされる血糖値や高血圧を改善するだけでなく、相乗効果として尿酸値を下げると考えられています。しかし一時的な運動は反対に尿酸値を高めるという実験結果もあり、有酸素運動を行うなら継続することが基本です。無理なく、継続できることを楽しみながら気長に行うことが大切となります。
運動を行う時間ちょうどよい時間を守る
ハイキングに出かけたり、散歩を楽しんだりするのは良いことですが、実際に運動するときには、時間を考えて行うことも必要です。尿酸値を考えた運動であれば、ちょうど良い時間を守り、効果を出しつつ体に負担をかけないようにしなければいけません。あまり長すぎても負担になり、継続しにくくなってしまいます。さすがに10分以下では少なすぎますが、有酸素運動で尿酸値をコントロールするには30分前後でも効果が期待できます。
自分のペースで行う
ウォーキングや散歩など、歩くことで尿酸値をコントロールするなら、自分のペースを守りながら、身体にもメンタル的にも負担の少ない方法を選びましょう。継続のためには、歩く速度や頻度を守ることが大切です。はじめは2~3日に1回のペースで、速さも自分の無理のないように、軽く汗をかく程度で行います。また、誰かを誘うと負担になる恐れがあるため、友人などを誘ったりせずに一人でした方が良いでしょう。
万歩計や音楽プレーヤーなど張り合いや楽しみを
自分のペースでウォーキングを行うなら、心身ともに無理なく気軽に始められそうです。さらに、そこに楽しみを見つけるともっと長続きしやすくなります。たとえば、万歩計を使ってどれくらい歩いたかを毎回計ってみると、張り合いが出て楽しめそうです。また、一人で歩くのが退屈になりそうな人は、音楽プレーヤーで音楽を聴きながら歩くと良いでしょう。ただし、音楽を聴きながら歩いたり走ったりする場合には、音量を小さめにして周囲の状況がわかるようにしておく必要があります。
尿酸値を下げるために運動するなら水分補給も大切
ウォーキングなどの運動を通して尿酸値を下げたいなら、運動中の水分補給も大切になってきます。体内の尿酸は、尿に溶け込んで排出されます。そのため、尿のもととなる水分を的確に摂取して、安全に効率よく体を動かしましょう。運動すると汗をかいて水分が不足しがちに。水分の摂り方や種類などにも注意して、正しい水分補給を行うことが必要です。
水分補給はこまめに
運動中に水分補給をするなら、こまめに飲むことが大切です。ちょっとだけと思っていても、意外と気がつかないうちに人は水分を失っています。全身からは常に水分が蒸発しており、運動時にはさらにたくさんの水分が汗として消費なされることに。そのため、運動中はこまめに水分補給できるように、500ミリリットルのペットボトルを持ち歩くと良いでしょう。手に持っているとわずらわしくなるため、ウェストポーチなどに入れて持ち歩くのがおすすめです。
飲み物の種類に注意
水分補給の飲み物を選ぶなら、お水かお茶が基本です。飲み物は大半の成分が水分ですが、ものによってはそれ以外の成分が水分の吸収に影響を与えたり、ほかの作用が起こったりする恐れもあるため、注意しましょう。特にジュースやスポーツドリンクは糖分取り過ぎになる恐れがあります。また、カフェインの入った飲み物は利尿作用がありますが、神経を興奮させて疲れが取れにくくなるため、注意が必要です。できればお水で、味が物足りない場合にはノンカフェインのお茶を選ぶと良いでしょう。
忙しい人は「ながら運動」
毎日でなくても継続が必要な運動は、忙しく時間のない人にとっては負担に感じられるかも知れません。そのような人は、特に時間を割かずに「ながら運動」で体を動かしてみるのもおすすめです。なにかをしながらする運動なので、運動が苦手、嫌いな人でも面倒がらずに気軽に始められます。
通勤や買い物の途中で
「ながら運動」で大切なのは、ほんの少しの運動のチャンスでも見逃さずに取り入れることです。普段はエレベーターやエスカレーターを使っているのを階段に変えてみる、買い物に行くときなども体を動かす、などを意識してウォーキングの代わりにすると良いでしょう。ちょっと外出をする際も、自動車を使わずに徒歩で移動するだけで運動になります。自動車を使うときでも、店の入り口から遠い場所に駐車することで、運動量を確保できそうです。
運動時間は細切れでもOK
有酸素運動を行うなら、1日あたり30分前後が良いと紹介しました。ただし、この時間は細切れになっていても問題ありません。1日に30分間まとまった時間が取れなくても、細かく5分、10分程度の時間を見つけて運動を繰り返し、総運動時間を30分にしましょう。これならば「ながら運動」だけでも運動時間を十分に取れそうです。ただし、1日に細切れにしても良いですが、日数を空けすぎると運動効果が薄くなる恐れがあるので注意が必要です。
食生活なども併用して
痛風が起きたり尿酸値が高くなったりする原因は一つではありません。そのため、有酸素運動だけ気をつけて行うのではなく、食事や生活習慣なども幅広く改善していくことが大切です。運動しているからと言って油断して暴飲暴食したり乱れた生活をしたりせず、トータルで注意していきましょう。