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野菜ジュースよりも黒酢がおすすめ!

尿酸値を考えるのであれば、コンビニでは野菜ジュースよりも黒酢飲料を手に取るのが賢い選択。クエン酸をはじめとした健康成分は、尿酸値対策にうってつけです。その一方で、飲みやすい野菜ジュースは、尿酸値が高い方にはあまりおすすめできません。血中の尿酸濃度を下げるどころか、高めてしまう可能性も。野菜ジュースと黒酢は同じ紙パックコーナーで販売されています。黒酢の魅力を野菜ジュースと比較しながらまとめました!

尿酸値を上げるリスクのある野菜ジュース

野菜や果物に含まれるビタミン類を手軽に補えるとあって、「野菜ジュースと言えば健康に良い」と思っている方も多いでしょう。しかしイメージとは裏腹に、尿酸値を上げてしまうリスクもはらんでいます。生の青果物を摂るのとは違って、加熱処理の工程を経ることで多くの成分が破壊。酵素や水溶性のビタミン類は特に、熱によって損なわれやすい成分です。

加えて野菜ジュースは果糖の過剰摂取にもなりかねないため、尿酸値を気づかうのであれば飲みすぎは考えものでしょう。

多すぎる糖質に注意

甘いものに含まれる糖質は、体内で分解される際にATPと呼ばれる物質を消費します。この消費とともにプリン体が作られてしまうため、過剰な糖類の摂りすぎは尿酸値を引き上げかねません。尿酸値がアップすれば、痛風リスクを高めることにもなるでしょう。

糖質の摂りすぎと聞くと「お酒の飲みすぎ」を想像するかもしれませんが、じつは果糖が含まれている野菜ジュースもまた、大量に飲用すると糖質上昇の原因となります。たとえ果物の甘みでも糖質には変わりないため、摂取量には注意しましょう。[注1]

食物繊維も補えない点に注意

野菜ジュースは糖質を摂りすぎてしまうだけでなく、食物繊維を補えないというデメリットもあります。食物繊維は腸内でモップのような役割を果たす成分。腸壁のかすを絡め取って体外に排出し、町内をキレイに保ちます。しかしジュースでは、飲み心地を良くするために食物繊維が取り除かれているケースがほとんどです。

また食物繊維はよく噛まなければならないので満腹感を得やすく、ダイエットにもつながります。間接的ではありますが、尿酸値を高める肥満体質の予防に役立つでしょう。ジュースにはこの効果は期待できません。

尿酸値を下げるなら黒酢

健康に良さそうな野菜ジュースも、尿酸値には逆効果。そこで取り入れたいのが黒酢です。黒酢にはクエン酸が豊富に含まれています。クエン酸は体内の尿酸の排出を促す成分。また、痛風対策にかかせないミネラルの吸収をサポートするためにも役立ちます。

プリン体の少ない食事を心がけつつ、黒酢も上手に取り入れて尿酸値対策に役立てましょう。では実際に黒酢のクエン酸は、尿酸値にどのように働きかけるのか見ていきます。

尿酸値を下げるクエン酸

クエン酸には尿酸値を下げる働きがある、と上で説明しました。しかし、より厳密に言えば、尿酸値を下げる働きがあるのは、クエン酸そのものではなくクエン酸ナトリウムやクエン酸カリウムなどの化合物。多くの高尿酸血症の治療薬の主成分も、クエン酸そのものではなく、クエン酸ナトリウムやクエン酸カリウムです。

クエン酸カリウム・クエン酸ナトリウムが尿酸値を下げるメカニズム

クエン酸カリウムやクエン酸ナトリウムは、体内に摂り入れられた後に、クエン酸回路を経由して重炭酸塩に変化します。重炭酸塩とは、酸性の尿をアルカリ性に近づける働きのある物質です。

尿が酸性に傾いている状態では、尿酸が尿に溶けにくくなるため、たとえ排尿をしても効率的に尿酸を排出することができません。結果、尿酸が結晶化して痛風に至ることもあります。

よって尿酸を排尿で効率的に排出するには、尿をアルカリ性に近づけることが大事。そのための働きをする物質が、クエン酸カリウム・クエン酸ナトリウムということになります。

クエン酸カリウム・クエン酸ナトリウムに関する臨床試験

クエン酸カリウム・クエン酸ナトリウムによる尿酸排出作用は、すでに多くの臨床試験において立証されています。以下、日本ケミファ株式会社が販売している痛風・高尿酸血症治療薬「ウラリットU配合散」の説明文書より、クエン酸カリウム・クエン酸ナトリウムの臨床試験についてご紹介します。

臨床試験の方法

痛風・高尿酸血症などを生じている患者411名に対し、クエン酸カリウム・クエン酸ナトリウムを配合した製剤を1日6錠傾向投与してもらいました。

臨床試験の結果

被験者の94.2%において酸性尿の改善を確認。クエン酸カリウム・クエン酸ナトリウムには痛風・高尿酸血症の高い治療効果があると判断されました。

黒酢とサプリメント等を併用することで効果が期待できる

黒酢にはクエン酸が豊富に含まれていますが、クエン酸カリウムやクエン酸ナトリウムは、微量しか含まれていません。尿酸値を下げる目的で黒酢を飲む場合には、クエン酸カリウムやクエン酸ナトリウムが含まれたサプリメント等も併用すると、より高い効果が期待できるでしょう

なお、サプリメントを選ぶ際には、成分名にクエン酸カリウムやクエン酸ナトリウムの表示があるかどうかを、かならず確認してください。単に「クエン酸」「カリウム」「ナトリウム」のみの表示では、尿酸値を下げる効果が期待できません。

痛風対策に必要なミネラルの吸収をサポート

黒酢に含まれるクエン酸自体には、尿酸値を下げる働きが期待できません。ただし、黒酢が持つ別の働きにより、間接的に尿酸値を下げる効果は期待できます。黒酢に期待される様々な働きについて確認してみましょう。

ミネラルの吸収をサポートする働き

クエン酸には、カルシウムやマグネシウム、カリウム、ナトリウムなどのミネラルと結び付き、その吸収を高める働きがあります。結果として、間接的に尿酸値を下げる働きが期待されます。

疲労を回復させる働き

クエン酸には、疲労の原因物質の一つとして知られる乳酸を分解する働きがあります。また筋肉を構成するBCAA(バリン、ロイシン、イソロイシン)が豊富に含まれているため、運動時の疲労を軽減させる働きも期待できます。

血流を改善させる働き

クエン酸やアミノ酸などの有機酸には、血液の循環を改善させる働きがあります。血液がサラサラになることで、生活習慣病の予防効果や尿酸値の低下作用が期待できます。

美肌効果

黒酢に含まれるアミノ酸のうち、チロシンやトリプトファンには成長ホルモンの分泌を促す働きがあるため、美肌効果が期待できます。また、クエン酸には抗酸化作用があるため、各種アンチエイジング効果も期待できるでしょう。

ほかにも、黒酢には肝機能を高める効果や免疫力を高める効果、高血圧を予防する効果などがあるとされています。いずれの効果も、クエン酸とアミノ酸の働きを根拠としています。

尿酸値下がるかやってみた~黒酢&水2リットル編」では、5日間黒酢と水を飲んで尿酸値に変化があったかどうか、検証しています。変化があったのかどうか、見てみてください。

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