痛風が男性に多い理由とは?
高尿酸血症や痛風になるのは圧倒的に男性が多く、全体の9割以上と言われています。
この理由は、女性が男性に比べて、体内の尿酸がもともと少ないからです。男性の尿酸値は通常6.0前後、一方で女性は5.0前後となっており、平均値としては約1.5mg/dLも低いといいます。
では、なぜ女性は男性に比べて尿酸値が低い傾向にあるのでしょうか…?
これには、女性ホルモンが大きく関係しています。女性ホルモンの一種である「卵胞ホルモン(エストロゲン)」が、尿酸の排泄を促進する作用を持っているため、体内に尿酸が溜まりにくいのです。
この卵胞ホルモン(エストロゲン)の働きによって、男女間で尿酸値の違いが出てくるというわけですね。
女性でなりやすい人もいるの…?
女性は、女性ホルモン(卵胞ホルモン)の働きによって尿酸の量がもともと少ないため、男性よりも痛風にかかりにくいということが分かりました。
しかし、女性であっても油断してはいけません。
女性の尿酸値が低い理由が女性ホルモンにあるということは、つまり、閉経して女性ホルモンの分泌が減少すれば、それに伴って尿酸値も上がりやすくなるということです。そのため、50代以降の閉経後の女性に関しては、先ほど紹介した数値ほど、男性との間に尿酸値の差はない、と認識しておきましょう。
ちなみに、ダイエットをしている女性についても、その方法によっては尿酸値が上がりやすくなるという説もあるようです。以下でくわしく見ていきましょう。
女性ならではの気を付けるべき生活
女性は美容や健康のためにダイエットをしている人も多いですよね。
適切な方法によるダイエットであれば問題ありませんが、極端なダイエットをすると、尿酸値が上がってしまうケースもあるそうです。たとえば下剤をたくさん摂取していたり、利尿剤を使用していたり…という場合です。このような方法でダイエットをしている人は、尿酸値が上がる可能性があるといいます。
また、最近よく耳にする炭水化物制限ダイエットでも尿酸値が上昇するケースがあるそうです。炭水化物の摂取を制限して体内の脂肪を燃やすようにすると、ケトン体と呼ばれる物質が産生されます。このケトン体が、尿酸を体外へ排泄しにくくする作用を持っているというのです。
ダイエットのやり方には、十分に注意したいものですね。

やはり女性だからといって安心は禁物!
女性より男性の方が痛風になりやすい理由について、くわしく解説してきました。
ただ、女性であっても閉経後であったり、極端なダイエットをする人は注意が必要なことが分かりましたね。
また、女性は痛風になりにくい一方で、一般的に示されている基準値(7.0mg/dL)より低い6mg/dLの尿酸値であっても腎疾患の合併リスクが高まる…という報告もあるようです。該当する人は、食事や生活習慣に気を付けるほか、尿酸値を下げるサプリを飲むなどしてしっかり対策しましょう!
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