豆乳と牛乳の違いって?
見た目は似ているものの、風味も成分も大きく異なる豆乳と牛乳。尿酸値に及ぼす影響も、両者ではまったく異なります。ここでは、豆乳と牛乳それぞれの尿酸値への影響、また、豆乳と牛乳それぞれの良いところについてご紹介します。
豆乳で尿酸値対策をすることはできない
牛乳に比べると、豆乳はプリン体の含有量が圧倒的に多め。加えて、排尿を促進させるカゼインは、牛乳には含まれているものの、豆乳にはほとんど含まれていません。
よって、尿酸値対策として豆乳と牛乳を比べるならば、牛乳のほうが圧倒的に優秀な食品と言えます。
牛乳よりも豆乳のプリン体のほうが多い
豆乳100mgあたりに含まれているプリン体の総量は約22mg。それに対して、牛乳に含まれているプリン体の総量は0.0mgです。牛乳にプリン体がまったく存在しないわけではありませんが、あまりにも少ないため、小数点第位1位で表すことができません。
一般に、植物性の食品よりも動物性の食品のほうがプリン体は多めですが、豆乳と牛乳に関しては逆と考えてください。
豆乳にはカゼインがほとんど含まれていない
詳細は後述しますが、牛乳にはカゼインという成分が豊富に含まれています。カゼインの主な働きの一つが、尿を通じて尿酸を排出させるという働き。尿酸値に不安がある方は、積極的に摂るべき成分です。
一方で、豆乳にはカゼインがほとんど含まれていません。見た目は牛乳に似ているものの、豆乳には牛乳と同様の働きは期待できないということです。
以上のように、豆乳で尿酸値対策をすることは不可能です。「尿酸値対策として豆乳を選ぶか、それとも牛乳を選ぶか」とお悩みの方は、迷わず牛乳を選びましょう。
尿酸値対策として積極的に牛乳を飲みましょう
豆乳と比較した場合、尿酸値対策には牛乳のほうが優れた食品であると説明しました。実は、豆乳との比較の中だけではなくとも、牛乳は尿酸値対策として非常に優れた食品と言われています。
牛乳に含まれているカゼインが尿酸値対策に良い
先に触れましたが、牛乳にはカゼインが豊富に含まれています。カゼインとは、牛乳やチーズを始めとした乳製品に多く含まれるタンパク質の一種です。
尿酸値を下げるためには、尿酸が尿に溶けやすい状態にするために、尿をアルカリ性に傾けることが有効。カゼインには、尿をアルカリ性に導く働きがあるため、尿酸値対策には有効な成分とされています。
日本痛風・核酸代謝学会が著した「高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン 第2版」にも、高尿酸値血症や痛風を患う方の生活習慣の指導として、乳製品の摂取が有効であると明記されています。(注1)
牛乳に豊富に含まれるカルシウムも尿酸値対策となる
尿をアルカリ性に傾けることが尿酸値対策に有効、と説明しました。実は牛乳には、カゼイン以外にも、尿をアルカリ性に傾けるある成分が豊富に含まれています。それがカルシウムです。
牛乳を始めとした乳製品の中に、カルシウムが豊富に含まれていることは、すでに常識の範囲。カゼインに加え、カルシウムにも尿をアルカリ性に導く働きがあるのですから、尿酸値対策として牛乳を飲まない手はありません。なお、尿をアルカリ性に導くもう一つの代表的な成分がカリウム。牛乳にはカリウムも多く含まれています。
ところで、カルシウムを多く含む代表的な食材として、牛乳以外にも、小魚やエビなどが知られています。これら魚介類については、確かにカルシウムを多く含んでいるものの、プリン体も多く含んでいるため、尿酸値対策としては適した食材と言えません。
ヘルシーに尿酸値対策ができる無脂肪乳がおすすめ
いかに牛乳が尿酸値対策に良いとは言っても、飲みすぎには要注意。なぜならば、牛乳は比較的カロリーや脂肪分が多いからです。飲み過ぎて肥満を招いてしまっては、尿酸値とは別の意味で健康を害する恐れもあります。
そこでお勧めの乳製品が無脂肪牛乳。無脂肪牛乳とは、文字通り脂肪分を排除した加工牛乳のことです。脂肪分は排除されているものの、カゼインやカルシウムなどは、ほとんど排除されていません。
ヘルシーに尿酸値対策を進めていきたい方には、普通牛乳ではなく無脂肪牛乳をおすすめします。
豆乳が体にもたらすメリット
ここまでの文脈で、まるで豆乳が悪者のような印象を抱いた方がいるかも知れません。確かに尿酸値対策にはあまり役立たない豆乳ですが、豆乳には他のさまざまな健康効果が期待できるため、飲むことを控える必要はまったくありません。
豆乳はコレステロールの吸収を防ぐ
豆乳に含まれるサポニンや植物ステロールには、コレステロールの吸収を抑える働きがあります。加えて、サポニンは中性脂肪の蓄積を抑制する働きもあります。
高尿酸値にお悩みの方々の中には、メタボリックシンドロームを併発している方も少なくありません。豆乳でメタボ対策を進めることで、より健康的な体を目指すことができるでしょう。
ビタミンKも豊富に含まれる
豆乳にはビタミンKが多く含まれています。ビタミンKは、カルシウムと骨をつなぐときに働く重要な成分です。ビタミンKなくして、いかに多くのカルシウムを摂ったところで、骨は丈夫にならなりません。
牛乳にもビタミンKは含まれていますが、その含有量は豆乳のほうが豊富。豆乳を積極的に飲むことで、丈夫な骨を作っていきましょう。
-
【痛風対策】コーヒーの尿酸値を抑える成分と効果、注意点は?
MORE -
痛風にバナナは有効?尿酸排出のメカニズムを解説!
MORE -
【痛風対策】刺身で尿酸値を下げるのは?カツオよりもしめサバ
MORE -
【痛風対策】尿酸値を下げるには水をたくさん飲むこと!
MORE -
【痛風対策】黒酢は尿酸値を下げるのに有効な飲みもの?
MORE -
【痛風対策】尿酸値が上がる食べ物とは?要注意食材ランキング表
MORE -
【痛風対策】尿酸値下げ体験~黒酢&水2リットル編
MORE -
【痛風対策】尿酸値下げ体験~ヨーグルト&水2リットル編
MORE -
【痛風対策】尿酸値下げ体験~サプリ&ヨーグルト&水2リットル編
MORE -
【痛風対策】サラダチキン+○○は尿酸の排泄を促進!一体なに?
MORE -
【痛風対策】尿酸値を下げる食品選びでもち麦おにぎりはOK?
MORE -
【痛風対策】なぜカレーパンは尿酸値を気にする人におすすめか
MORE -
【痛風対策】なぜトマトジュースは尿酸値を気にする人におすすめ?
MORE -
【痛風対策】尿酸排泄を促す「牛乳タンパク」入りカフェラテに注目!
MORE -
痛風に海藻サラダは有効?尿酸排出のメカニズムを親切解説!
MORE -
【痛風対策】尿酸値を下げる食品選びでひじきはOK?
MORE -
【痛風対策】アジフライよりタコのから揚げで尿酸値下げる
MORE -
【痛風対策】おつまみ小魚よりピーナッツで尿酸値下げる
MORE -
【痛風対策】焼き鳥はレバーよりモモ!鶏肉と尿酸値の関係は?
MORE -
【痛風対策】レモン「クエン酸」自体は尿酸値には寄与しない?
MORE -
【痛風対策】大根サラダは尿酸値を下げるのに有効!
MORE