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痛風の治療費はいくらかかるの?

痛風は、症状の程度によって使用する薬が異なります。また、症状が長引くことになると、薬の使用期間も長引きます。よって、どの程度の症状であるかという点と、どの程度の期間にわたり薬を使用するかという点により、治療費は異なります。

以下、痛風の治療法を確認するとともに、それぞれに想定される治療費の目安について見ていきましょう。

痛風の治療費は決して高額ではない

痛風は、激痛を伴う症状です。その痛みのレベルから連想し、ともすると治療費が高額になるのでは、と心配される人も多いことでしょう。

結論から言うと、痛風の治療費は決して高額ではありません。ただし、治療が数年、数十年と長引くと、トータルで支払うコストは、決して安いとも言えないでしょう。

体のため、そして財布のため、痛風を発症した方は、治療とともに生活習慣の見直し等を積極的に行なうべきです。

痛風の治療薬と治療費の目安

一般に、痛風の治療は以下のような流れで行なわれます。

  1. 痛風発作の前兆が見られた場合には、コルヒチン1錠(0.5mg)を使用します。発作が頻発する場合は、コルヒチン1日1錠を毎日使用すると効果的です。
  2. 痛風発作が発症したしまった場合には、非ステロイド抗炎症薬の使用が有効です。特に、同薬を短期間で大量投与する「NSAIDパルス療法」と呼ばれる治療法が有効。
  3. 非ステロイド抗炎症薬が使用できない患者、または、同薬の使用で効果が得られなかった患者に対しては、副腎皮質ステロイドの服用が効果的です。

以下、それぞれのステージにおける治療法について、費用も含めて詳しく見ていきましょう。

コルヒチン
1錠7.8円

痛風発作の2回目以降になると、発作の前兆を自覚することがあります。脚に違和感が生じたり、ピリピリ、ジンジンとした感覚です。

この段階において使用すると効果的な薬が、コルヒチン。イヌサフランという植物の種に由来する薬で、古くから痛風の治療に使用されています。

基本的には1日1錠の服用となるため、治療費は安価です。症状によっては毎日の連続服用が必要となる場合もありますが、連続服用の最長期間は3ヶ月程度。トータルでかかる治療費は700円ほどです。

非ステロイド抗炎症薬

一般的な痛風発作で行なわれる治療法が、非ステロイド抗炎症薬の投与。同薬には4種類があり、いずれの薬を使用するかによって治療費が異なります。

インドメタシン
1錠7.9円(25mg)/1錠11.2円(37.5mg)

痛風治療に使用されるインドメタシン錠の用量は、1日に25~75mg。よって1日の治療費は、7.9~22.4円となります。

ナプロキセン
1錠7.4円

ナプロキセンの場合、発作が生じた初日に400~600mg、以後は1日につき300~600を服用します。よって発作から初回の治療時には29.6~44.4円、以後は1日につき22.2~44.4円となります。

オキサプロジン
1錠18.9円(100mg)/1錠28.1円(200mg)

オキサプロジンを主要成分とする「アルボ錠」の添付文書によると、同薬の用量は1日400~600mg。1日の治療費は56.2~84.3円となります。

プラノプラフェン
1錠11.4円

プラノプラフェンを主要成分とする薬「ニフラン」は、75mgを1日3回に分けて服用します。1日の治療費は34.2円となります。

なお、上で説明した「NSAIDパルス療法」を採用する場合、たとえばナプロキセンのならば、発作後の初回服用時に「300mgを3時間ごとに3回」使用するのが原則。これによって痛みが軽減しない場合には、24時間の間隔を置いたのちに、再度「300mgを3時間ごとに3回」使用します。

この場合の治療費は、1日につき約67円。決して高いとは言えないでしょう。

副腎皮質ステロイド
  • 1錠9.6円

一般には非ステロイド抗炎症薬で発作の痛みを抑える形になりますが、中には同薬を使用できない患者、または、同薬を使用しても鎮痛効果を得られない患者がいます。そのような患者に対して効果的な薬が、副腎皮質ステロイド(経口)です。

1錠の価格は9.6円。使用量は症状によって異なるため、一概に治療費を想定することはできません。

ちなみに「高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン 第2版」では、副腎皮質ステロイドの使用方法として、以下のような例を挙げています。

  • 例1:治療初期において同薬を15~30mg投与し、1週間ごとに1/3の量を減量させながら、3週間で治療を修了する。
  • 例2:重症の場合は、1日5mg程度を数ヶ月にわたり投与する。

「例1」の場合の治療費の目安は、トータルで400~800円程度。「例2」の場合の治療費の目安は、たとえば治療期間が3ヶ月続いたとすると、トータルで860円程度。いずれも、決して高額とは言えません。

治療にかかる費用は薬代だけではない

薬代だけを見れば、決して高いとは言えない痛風の治療費。しかしながら、痛風の治療にかかる費用は、薬代だけではないことを考慮しましょう。

たとえば初診料。病院によっても異なりますが、3,000円程度はかかると考えておいたほうが良いかも知れません。他にも、検査料や指導管理料なども加算されることがあるため、初回受診時の自己負担額は5,000円前後になる可能性があります。

また、同じ病院で痛風の再診を受けた場合も、薬代に加えて再診料や検査料、指導管理料などがかかるため、3,000円以上はかかると思ったほうが良いでしょう。

痛みが治っても治療は続く

痛風の痛みは、放置しても1~2週間ほどで解消します。ただし痛みの程度が尋常ではないため、多くの人は病院を受診し、概ね3~4日ほどで痛みを解消させています。

いずれの場合も、患者の多くは「痛みが治まったから病院は必要ない」と思うかもしれませんが、そのまま何ら対策をとらずに同じ生活を送っていると、再び痛風の発作が起こります。

痛風の原因は高尿酸血症です。高尿酸血症を改善させない限り、いつ何時、痛風発作が発症してもおかしくないと考えましょう。

よって一般的には、痛風の痛みが治まった後にも、定期的に通院して高尿酸血症を改善させる治療を続ける必要があります。以後の治療効果には個人差がありますが、数年がかりの治療になることは心得ておきましょう。

薬代は安いものの、治療が長引くとトータルでの治療費は高額となる

痛風に使用される薬の単価は、決して高くはありません。かの激痛を緩和させるための特効薬と考えると、むしろ安いと感じる人も多いでしょう。

しかしながら上で説明した通り、痛風にかかる治療費は薬代だけではありません。加えて、痛風の痛みが治まった後も、一般には数年ほどの通院が必要となります。

痛風の通院にかかる費用は、1回につき約3,000円程度(自己負担額)。仮に1ヶ月に1度のペースで通院した場合、年間に要する治療費の総額は36,000円です。2年通院すれば72,000円。予後の状態によっては、一生涯の通院が必要になる人もいます。

総額でかかる治療費は決して安くないということを理解のうえ、治療中は、医師の指導にしたがった適切な生活習慣を維持することが大切です。