ピラジン類とは?
ピラジン類はアミノ酸と糖質を加熱した際に発生する物質です。揚げ物などの香ばしい香りの正体でもあり、熟成した肉を加熱調理した際にも生成されます。
一般的に熟成肉がおいしい理由は、熟成することでアミノ酸のような旨味成分が増えるためだと考えられてきました。しかし、科学的に分析すると、熟成によって増加するアミノ酸が旨味に直接関係しているとは言い切れないことも分かっています。[注1]香りの源となっているピラジン類が、熟成肉をおいしくするための大きな要素だと言えるかもしれません。
また、ピラジン類は尿酸値に影響を与えると言われています。香り成分が血中の尿酸濃度に影響を与えるなんて、と意外に思われる方もいるかもしれません。実は、ほかにも健康に良い影響を及ぼす働きをいくつも持つことが分かっています。具体的に見ていきましょう。
ピラジン類に期待できる効果
ピラジン類は血液をサラサラに導く効果やリラックス効果、尿酸値を下げる効果などが期待できます。血液サラサラ効果については研究でも発表されています。
- 血液をサラサラにする効果
- リラックス効果
- 尿酸値を下げる効果
麦茶の香ばしい香りの正体「ピラジン類」には、血小板の凝集を抑え、血栓をできにくくする働きがあります。国内の研究所の実験によると、健康な男性の血液にピラジンの一種である「2,3,5-トリメチルピラジン」を加えると、血液が流れやすくなるという結果が出ました。[注2]ピラジン類を摂取することで、体内の血液をサラサラにする効果が期待できるのです。
尿酸値に対するピラジン類の働き
ピラジン類は、プリン体を尿酸に変える酵素の活性を妨げます。プリン体が尿酸に変わりにくくなることによって尿酸値を下げる効果が期待できるのです。
- 尿酸に変換する酵素の活性を妨げて尿酸値を下げる効果
焙煎コーヒー豆から出るガスにも含まれるピラジン類。実験では、コーヒー豆のガス成分を含んだ抽出液をマウスに与えると、プリン体を尿酸に変換する酵素の活性を妨げるという結果が出ました。なお、こうした健康効果は焙煎から時間が経つにつれて減少していくことも分かっています。良好な保存状態を保つことで、効果の減少も抑えられるでしょう。[注3]
ピラジン類が含まれる食材
アミノ酸と糖(でんぷん)が加熱されて生じるピラジン類は、コーヒー・麦茶など、香ばしい匂いが特徴的な食品に多く含まれています。意外な食材ではピーマンにも。ピーマンのくせのあるような苦いような香りにもピラジン類が豊富です。
- コーヒー
- 麦茶
- ピーマン
ピラジン類で尿酸値対策をする場合、ピラジン類を含む食材を積極的に摂取することはもちろん、食材の鮮度も重要です。コーヒー豆を焙煎後、ピラジン類を含んだガスは時間の経過とともに徐々に抜けていくことが分かっています。パック詰めの市販のコーヒーは、あえてガスを抜いた状態で袋詰めされているため、尿酸値を下げる効果が低下している場合も。自宅で豆を保管する場合は、冷蔵庫や冷凍庫に入れておき、香りを保つようにしましょう。
ピラジン類は、普段から取り入れやすい飲み物、食べ物に多く含まれています。ちょっとした意識で尿酸値対策ができるので、積極的に摂取していきましょう。
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